FX(証拠金取引)と外貨預金は、両方とも外貨を購入したり売却したりして為替差益を得ることができ、両者の違いがあまりよく分かりにくいかもしれませんが、実はこれらは似て非なるモノなのです。外貨預金は自分の持っている円貨を外貨に両替してから銀行に預金するもので、海外旅行で空港で円を外貨に両替するのと同様に両替して得た外貨は預金者の所有物です。

ところが、FXで取引するお金とは、厳密には投資家の物ではなく証拠金(保証料)と取引時の手数料(レンタル料)を支払った上でFXの運営会社から借りた借り物で、自分のものではありません。このためFXで保証金を上回る程の大きな損失を出してしまったら、いわば借り物にキズをつけたことになるので、損害額を賠償(追証)しなければなりません。

本来FXとは外貨を預金して高い利息を得たり、投資時のリスクヘッジを目的として分散投資のために外貨を購入するためのものではなく、売買する事によって為替差益を得ることに特化したサービスなので、顧客に外貨取引で利益を上げてもらうことによって運営会社も儲けが出る仕組です。

このため、単に投資家に外貨取引のための資金を提供して大きな金額で外貨取引を行って為替差益をより多く得られるようにしたりするだけでなく、外貨取引で利益を出しやすいような環境を整えるのも運営会社の影響する重要なサービスのひとつです。

そのためにオンライン上でリアルタイムで為替レートを表示させたり、マウスでクリックするだけで即座に売買できるようなシステムを構築したり、取引時の手数料を外貨預金よりも低く設定することにより為替差益による利益が出やすくしたりして、投資家にとって快適な取引環境を提供しています。ですから、頻繁に外貨取引を行ってハイリスクハイリターンでこまめに利益を出したい投資家にとってFXは大きなメリットがあります。

一方、銀行の外貨預金は取引(両替)時の手数料が高額なので、頻繁に取引を行う人にとっては高額な手数料がデメリットとなります。外貨預金とは長期的に外貨を保管して定期預金などに預金して利息を得たり、外貨預金単独では短期的に含み差損が発生したとしても追証が発生する事が絶対にないので長期的に利益を出ことができる可能性が高いですし、他の金融商品と併せて保有することによって分散投資を行うことで、保有する金融資産全体の損失を小さくするというリスクヘッジの目的で利用するためのものです。

為替相場は株や商品相場と比較して価格変動が穏やかで、銀行を利用して外貨を預金することはローリスクローリターン型の投資を行う人にメリットがある金融商品なのです。